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ロウハニ大統領登場のUAE政治経済への影響(イラン大統領選挙のUAE株式市場への影響 その1)

1.イントロダクション:ロウハニ大統領登場のUAE政治経済への影響

ロウハニ大統領登場後のイランの対外融和姿勢は、UAEをはじめとするGCC諸国に一定の評価を与えつつある。大統領選後(6月15日夕方)、ハリーファUAE大統領、ムハンマド副大統領兼ドバイ首長、ムハンマド・アブダビ皇太子はロウハニ大統領宛の祝電の中で、「協力に基づくイランとの関係を維持することを切望する」とのメッセージを送りイランの対外政策の転換に期待を滲ませた(2013年6月15日付け、The National)。イランの強硬姿勢が軟化しGCC諸国とイラン関係が大幅に改善するとの楽観的見方に対し、GCCの対イラン関係は依然として変わらないとの冷静な見方が大勢であったが、イランの対外姿勢変化の表明については歓迎する向きが多かった(日本貿易振興機構[2013])。

UAEとイランとの経済関係に目を向けると、両国はもともと重要な貿易パートナーであったが 、ロウハニ大統領の当選は両国間貿易の回復に転機をもたらすものであった(2013年12月26日付け、The National) 。イランの対外関係が軟化し国際経済への復帰がなされるのであれば、UAEとの経済関係も大幅に拡大していくと予想される。イランとUAEとの経済関係の将来を見通す上で一つの視点となるのが両国の株式市場である。投資家は将来収益の獲得を目的として、上場企業への投資決定を行うため、対象国の経済動向に敏感であるからである。

そこで本稿では、イラン大統領戦後のGCC株式市場の動向を観察することで、イランの変化がGCC株式市場に対してどのような影響を与えたかのかについて分析する。具体的には、イラン大統領選をまたぐ期間を対象に、UAEをはじめとするGCC諸国とイランの株式市場の主要株価がどのような要因に影響されたかを多変量自己回帰モデルで分析し、大統領選前後でその要因にどのような変化があったかについて解析を試みる。

本稿の構成は以下のとおりである;第2節では、UAEとイランの株式市場の概要を整理し、大統領選前後の主要株価の推移について解説する。第3節では、株式市場の連動性についての先行研究を整理する。第4節では、多変量自己回帰モデルによる推計方法について紹介する。第5節では、前節で設定した推計方法による推計結果を示す。最後に、第6節では、結論として本稿の考察と残された課題について言及する。
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じゅん

Author:じゅん
中東経済、企業金融が専門の研究者。UAE・アブダビから帰国しました。
Researcher:Middle Eastern Economy, Financial Development, and Islamic Finance
باحث: الاقتصاد في الشرق الأوسط، التنمية المالية، والتمويل الإسلامي.

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