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【おしらせ】最新情報

  • icon3newgreen.gif 【学会報告】鹿児島大学法文学部(郡元キャンパス)で行われる日本金融学会2017年度秋季大会において「The Role of the Board of Directors in Companies in Gulf Arab Countries」について報告します(2017年9月30日)。
  • 【公開講座】日本貿易振興機構で行われたアジア経済研究所夏期公開講座政府と企業から読み解く中東のいま』において、「アラブ首長国連邦:首長家と企業のガバナンス」を講演しました(2017年8月21日)。

  • 【学術論文】「UAE財政と付加価値税導入の影響」が『中東レビュー』Vol.5 に掲載されました(2017年5月 )。PDF
  • 【現地調査】「湾岸諸国資金流入の周辺アラブ諸国経済への影響」の調査のため、ベイルートおよびアンマンを訪問しました(2017年1月14-25日)。

  • 【学会報告】北九州国際会議場で行われたアジア政経学会2016年度秋季大会において「湾岸アラブ諸国と労働者送金受入国における金融市場の連動性」について報告しました(2016年11月19日)。
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【企業】湾岸諸国における商業・法人登記

湾岸諸国のファミリービジネスの研究を進めるうえで、詳細な企業情報は必要不可欠である。各企業の年次報告書や投資家向けのプレゼン資料などを参照することも多い。

以前、ラテンアメリカのファミリービジネス研究者の方から伺った時には、このほかにも各国の「登記所資料」が有用とのことだった。自身の不勉強が原因で「湾岸諸国の登記所」のアイデアを聞いた時にはいまいちピンとこなかった。

そもそも、「商業・法人登記」とは,日本の法務局HPの説明によれば、「会社等に関する取引上重要な一定の事項(商号・名称,所在地,代表者の氏名等)を、法務局の職員(登記官)が専門的な見地から審査した上でコンピュータに記録し、その記録を一般の方に公開することによって、会社等の信用維持を図るとともに、取引の相手方が安心して取引できるようにすることを目的とするもの」である。

大企業でも株式を一般公開している企業もあり、上場企業でも株式の大半が政府に所有されている湾岸諸国の企業にとって、企業情報を積極的に一般公開する動機付けは十分でない。

とはいえ企業情報へのアクセスは部分的に可能ではある。湾岸諸国で国内の企業情報を一括管理している政府機関としては「商工会議所(Chamber of Commerce and Industry)」が思いつく。ドバイの商工会議所では企業情報の照会もできたかと記憶している。

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<フジャイラ商工会議所2015年5月撮影>

今後、現地調査しながら湾岸諸国の商業・法人登記の照会先をリストアップしていきたい。


【カタル】OITCグループ(OITC Group)

グループ名:  OITCグループ(OITC Group)
主要部門:   建設
グループ総裁: Mohammed Noor Al Obaidly
創設者:
創設年:1978年
支配家族:Obaidly家
(出所)OITC GroupのWebsite(2017年8月31日アクセス)




【UAE】アラブ首長国連邦の銀行合併と取締役会におけるビジネス・エリート

1.はじめに


 GCC諸国において、現在、企業の再編が進んでいる。2008年の国際金融危機とその後の原油価格の低迷はGCC諸国の企業活動に大きな影響を及ぼし続けている。特に原油価格下落に伴う各国政府の市場に対する公的資金支出の収縮により、企業は厳しい経営環境と資金調達環境に置かれている。これに対して企業部門は、激化する他企業との競争の中で収益の確保のために経営コストの効率化や事業の整理に取り組んでいる。UAE経済の見通しについては、GCC諸国のなかでも相対的に楽観的な見方も多い。原油価格の低迷や周辺地域の不安定にもかかわらず、UAE市場は相対的に安定した市場とみられており国内外の投資家の関心も依然として高い。また、近年のフィンテック(Fintech)*1 やeコマースに関する技術の飛躍的な拡大、UAE政府の積極的な投資戦略、資本市場へのアクセスの柔軟性の向上は、M&Aを含めたUAE企業を取り巻く投資活動を活発化させている*2 。2016年6月に発表されたアブダビ政府系投資会社の国際石油投資会社(International Petroleum Investment Company;IPIC)とムバダラ開発会社(Mubadala Development Company)の合併計画と、今年3月に発表されたアマゾン(Amazon)によるドバイのeコマース大手サイト・スーク・ドット・コム(Souq.com)の買収計画は、象徴的な事例であった。

金融部門もまた活発化するGCC諸国のM&A活動の渦中にある。2016年12月にカタルのマスラフ・アル・ラヤン(Masraf Al Rayan)、バルワ銀行(Barwa Bank)、カタル国際銀行(International Bank of Qatar)の3銀行が統合に向けて交渉に入ったことを発表した。もし交渉が実現すれば総資産440億ドルのカタル最大のイスラーム銀行が誕生することになる。また、バハレーンのGFH金融グループ(GFH Financial Group)は、2017年5月に明らかにした合併計画になかで、交渉相手にはドバイのシュアア・キャピタル(Shuaa Capital)も含まれることを発表した(2017年3月14日付、Arabian Business)。

これらのGCC諸国の銀行再編の嚆矢となったのが、2016年7月に先駆けて発表されたアブダビ基盤の大手商業銀行であるアブダビ国立銀行(National Bank of Abu Dhabi;以下NBAD)とファースト・ガルフ銀行(First Gulf Bank;以下FGB)の大型合併計画であったと考えられる。UAE銀行市場における大銀行同士の合併案件は、2007年10月にエミレーツ国際銀行(Emirates Bank International;EBI)とドバイ国立銀行(National Bank of Dubai ;NBD)によるエミレーツNBD(Emirates NBD)の誕生以来であり、アブダビ国立銀行とファースト・ガルフ銀行の大型合併は、UAEのみならずGCC諸国の銀行市場に対して大きな影響を及ぼしうる。なぜなら一般に銀行業は、規模経済性と範囲経済性が働く産業であるため、個別の銀行にとって、競合する銀行の急速な規模拡大と市場シェアの獲得は、自身の収益の縮小につながるからである。実際に、今回の大型合併計画が明らかにされると時期を同じくして、UAEでもアブダビ商業銀行(Abu Dhabi Commercial Bank)とユニオン国立銀行(Union National Bank)との合併案やアブダビ・イスラーム銀行(Abu Dhabi Islamic Bank)とアル・ヒラル銀行(Al Hilal Bank)との合併案が相次いで報道された*3 。

UAE銀行部門の大型再編は、同時に銀行の経営陣や取締役会の人員が大幅に刷新される契機となる。特に、UAE銀行の取締役会は、後述するように首長家のメンバーや有力民間ファミリーのメンバーによって占められることが多い。アブダビ国立銀行やファースト・ガルフ銀行といった、アブダビ政府あるいは政府系機関が株式の大半を所有する政府系銀行が、銀行の再編を機に首長家や有力民間ファミリー出身の取締役をどのように異動させたのだろうか。本稿は、アブダビ国立銀行とファースト・ガルフ銀行との合併事例を取り上げ、UAEのビジネス・エリートたる首長家と有力民間ファミリー出身の取締役が、どのように銀行部門に対して影響力を行使しているかについて概観する。具体的には、合併によって誕生した新銀行の取締役の略歴と他企業・機関の兼任状況を公開資料などから調査し、これらの取締役が政府および政府系機関の取締役として深く関与しながら、両銀行の合併作業と新銀行の経営をコントロールしていることを示す。

2. UAEの銀行市場と銀行の取締役
3. ファースト・ガルフ銀行(FGB)とアブダビ国立銀行(NBAD)の合併
4. おわりに


*1 フィンテック(Fintech)とは、ファイナンス(Finance)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語であり、情報通信技術(ICT)を駆使した新たな金融商品・サービスを意味する。
*2 2017年7月12日付、Arab Newsによると、GCC諸国における過去10年間に行われた大型企業合併のうち、バハレーン(20件)とUAE(19件)が最も活発であり、クウェート(12件)、カタル(10件)、オマーン(7件)、サウジアラビア(1件)はそれに続いた。
*3 これら2件の合併計画については、アブダビ・イスラーム銀行とユニオン国立銀行によって否定された(2017年2月26日付、Gulf News および2017年3月9日付、Arabian Business )。

【カタル】財閥の一覧(整理中)

カタルのファミリービジネスの調査のため、財閥の一覧を整理中。随時加筆していくことにする。

首長家系ビジネスグループ
1.Mannai Corporation(Thani家)
2.Aamal Company(Thani家)
3.Hamad bin Khalid (HBK) Group(Thani家)

民間系ビジネスグループ
1.Jaidah Group(Jaidah家)
2.OITC Group(Obaidly家)→詳細
3.Salam International Investment Limited (SIIL)(Abu Issa家)
4.Buzwair Group(Buzwair家)
5.Mohammed Hamad Al Mana Group(Mana家)
6.Al Muftah Group(Muftah家)

【UAE】2000年代の銀行市場の拡大について整理中

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【銀行】FGBとNBADの合併の経緯

FGBとNBADの合併の経緯について、いまさらながら整理中。


First Abu Dhabi BankのHPによると、201673日に、FGBNBAD両行の取締役会は、全会一致で株主に対し両銀行の合併案を発表した。この合併案は、127日に両銀行の株主により承認された。


FGBの株主が保有するFGB株式1株につきNBAD株式1.254株を受け取るという株式交換(注1)により実施された対等合併(注2)であった。株式交換により、FGB株主は合併銀行の52%を所有し、NBAD株主は48%を所有することになった。アブダビ政府および関連機関は約37%を所有することになった。


FGB.png



新銀行は、「ファースト・アブダビ銀行(First Abu Dhabi BankFAB)」に変更された。2017330日の取引終了時に、FGB株式はアブダビ証券取引所から上場廃止され、新しいFAB株式は201742日に取引を開始した。




(注1)株式交換(share swap)とは、株式会社がその発行済株式の全部を他の会社に取得させること。
(注2)対等合併(merger of equals)とは、企業の合併比率を11とする合併のこと。


【マクロ】第10回 IS-LM分析:財政金融政策の効果

1.財市場と貨幣市場の同時均衡

■財市場と貨幣市場が同時に均衡するときの国民所得Y利子率rはどのように決まるか。

→以下のようなIS曲線とLM曲線の交点Eで決まる。

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2.財政政策

(1)拡張的財政政策

■拡張的財政政策(政府支出の増大減税)が行われた場合

 → IS曲線がにシフト(IS → IS’)。均衡点はE → E’ に移動。

∴ 国民所得(Y* → Y**)と利子率(r* → r**)はともに増加する。

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(2)緊縮的財政政策

■緊縮的財政政策(政府支出の減少増税)が行われた場合

 → IS曲線が左にシフト(IS → IS’’)。均衡点はE → E’’ に移動。

∴ 国民所得(Y* → Y***)と利子率(r* → r***)はともに減少する。

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(3)クラウディングアウト

■拡張的財政政策(政府支出の増大)により、国民所得は増加(Y* → Y**)するが利子率も増加(r* → r**)。もし、利子率がr*のままであれば、国民所得はより増加したはず( Y* → Y’ )。


埋め込み画像 4

( Y’ - Y** ):政府支出の増加に伴う利子率の増加によって、企業の投資が減少。…「クラウディングアウト」(crowding-out)




3.金融政策

(1)拡張的金融政策

■拡張的金融政策(貨幣供給の増加)が行われた場合

 → LM曲線が下にシフト(LM → LM’)。均衡点はE → E1 に移動。

∴ 国民所得は増加し(Y* → Y1)、利子率は低下する(r* → r1)。

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(2)緊縮金融政策

■緊縮的金融政策(貨幣供給の減少)が行われた場合

 → LM曲線が上にシフト(LM → LM’’)。均衡点はE → E2 に移動。

∴ 国民所得は減少し(Y* → Y2)、利子率は増加する(r* → r2)。

埋め込み画像 6



<参考文献>大野裕之『マクロ経済学のエッセンス』創成社






【マクロ】第9回 貨幣市場の均衡とLM曲線

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【マクロ】第8回 資産と貨幣市場

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じゅん

Author:じゅん
中東経済、企業金融が専門の研究者。UAE・アブダビから帰国しました。
Researcher:Middle Eastern Economy, Financial Development, and Islamic Finance
باحث: الاقتصاد في الشرق الأوسط، التنمية المالية، والتمويل الإسلامي.

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