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UAE・イラン主要株価の動向(イラン大統領選挙のUAE株式市場への影響 その3)

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UAE・イラン株式市場の概要(イラン大統領選挙のUAE株式市場への影響 その2)

2.UAEイラン株式市場の概要とその動向

(1)UAEイラン株式市場の概要
GCCとイランの株式市場は、近年拡大傾向にある(図1)。2013年6月末におけるGCC株式市場の時価総額合計は8480億米ドルで、2010年12月の7711億米ドルから10.0%増加している 。

図 1  GCC・イラン株式市場の時価総額の推移(2010年12月‐2013年6月、単位:100万米ドル)


アブダビ証券取引所(Abu Dhabi Securities Market;以下ADX)は、時価総額921億米ドル(2013年6月)と小さいながらも2010年12月から19.4%増加しており、GCC市場の中では最も増加率が高い 。それに対してドバイ金融市場(Dubai Financial Market;以下DFM)の時価総額は、581億米ドル(2013年6月)であり、2010年12月の547億米ドルから6.3%増加しているに過ぎない。ADX上場企業66社のうち銀行・金融サービス企業は16社を占める 。上場している56社のうち銀行12社、投資・金融サービス会社8社を占めるドバイ市場と比べ、アブダビ市場には非金融系企業がより多く上場していることが特徴である。

それに対し、テヘラン証券取引所(Tehran Stock Exchange;以下TSE)の2010年12月の時価総額は867億米ドルでGCC市場と比べると小規模であったが、2013年6月末までに130%増加し1991億米ドルにまで迫ってきている。

ロウハニ大統領登場のUAE政治経済への影響(イラン大統領選挙のUAE株式市場への影響 その1)

1.イントロダクション:ロウハニ大統領登場のUAE政治経済への影響

ロウハニ大統領登場後のイランの対外融和姿勢は、UAEをはじめとするGCC諸国に一定の評価を与えつつある。大統領選後(6月15日夕方)、ハリーファUAE大統領、ムハンマド副大統領兼ドバイ首長、ムハンマド・アブダビ皇太子はロウハニ大統領宛の祝電の中で、「協力に基づくイランとの関係を維持することを切望する」とのメッセージを送りイランの対外政策の転換に期待を滲ませた(2013年6月15日付け、The National)。イランの強硬姿勢が軟化しGCC諸国とイラン関係が大幅に改善するとの楽観的見方に対し、GCCの対イラン関係は依然として変わらないとの冷静な見方が大勢であったが、イランの対外姿勢変化の表明については歓迎する向きが多かった(日本貿易振興機構[2013])。

UAEとイランとの経済関係に目を向けると、両国はもともと重要な貿易パートナーであったが 、ロウハニ大統領の当選は両国間貿易の回復に転機をもたらすものであった(2013年12月26日付け、The National) 。イランの対外関係が軟化し国際経済への復帰がなされるのであれば、UAEとの経済関係も大幅に拡大していくと予想される。イランとUAEとの経済関係の将来を見通す上で一つの視点となるのが両国の株式市場である。投資家は将来収益の獲得を目的として、上場企業への投資決定を行うため、対象国の経済動向に敏感であるからである。

そこで本稿では、イラン大統領戦後のGCC株式市場の動向を観察することで、イランの変化がGCC株式市場に対してどのような影響を与えたかのかについて分析する。具体的には、イラン大統領選をまたぐ期間を対象に、UAEをはじめとするGCC諸国とイランの株式市場の主要株価がどのような要因に影響されたかを多変量自己回帰モデルで分析し、大統領選前後でその要因にどのような変化があったかについて解析を試みる。

本稿の構成は以下のとおりである;第2節では、UAEとイランの株式市場の概要を整理し、大統領選前後の主要株価の推移について解説する。第3節では、株式市場の連動性についての先行研究を整理する。第4節では、多変量自己回帰モデルによる推計方法について紹介する。第5節では、前節で設定した推計方法による推計結果を示す。最後に、第6節では、結論として本稿の考察と残された課題について言及する。

9.4 UAEの北アフリカ経済協力の意義

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9.3 UAEの経済協力の変化

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9.2 湾岸産油国の経済協力

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9.1 UAEにおける「アラブの春」

(1)UAE国内の影響

■UAEの政治システムでは、7首長国首長で構成される最高評議会が最高意思決定を行う。議会にあたる連邦国民評議会は、政府に対する諮問機関的な役割を果たすに過ぎず、国民の政治参加は限定。
■にもかかわらず、政府主導の経済開発と石油収入の国民への還元という形で、これまで国民に大きな不満がつのり反政府運動にまで拡大することはなかった(堀抜 [2012])。
■北アフリカ発の「アラブの春」を受けて、UAE知識人層により建白書発表を中心とする政治改革運動が行われたものの、国民全体の支持を得られるものにはなっていない。

(2)UAE国外への影響

■むしろUAEは、「アラブの春」を機に、中東北アフリカ地域における外交的・経済的な影響力を相対的に強めつつある。
■UAEは「アラブの春」で政権が打倒されたエジプトに対して中小企業支援、住宅・インフラ開発等の援助を、同様にリビアに対して救済プログラムを提供するなど、両国との関係強化を図った(Talbot [2011])。
■また、UAEはエジプトやチュニジアに対する投資を増加させ、これらの国々への経済的関与を強めている(Kamrava [2012])。

第9章 中東諸国の経済協力-UAEによる北アフリカ経済支援

9.1 UAEにおける「アラブの春」
9.2 湾岸産油国の経済協力
9.3 UAEの経済協力の変化
9.4 UAEの北アフリカ経済協力の意義

<参考文献>
・Kamrava,Mehran [2012]The Arab Spring and the Saudi-Led Counterrevolution, Published by Elsevier Limited on behalf of Foreign Policy Research Institute, Winter 2012.
Office Des Changes [2012] Balance des Paiements,2010, Office Des Changes,Morocco.
・Talbot ,Valeria [2011]The Gulf States’ Political and Economic Role in the Mediterranean, IEMed Mediterranean Yearbook 2011, Institut Europeu de la Mediterrània (IEMEd).
・UAE Office for the Coordination of Foreign Aid[2012]United Arab Emirates Foreign Aid 2011, UAE Office for the Coordination of Foreign Aid.
・堀抜功二[2012]「UAEにおける政治改革運動と体制の危機認識-2011年の建白書事件を事例に」機動研究成果報告『アラブの春とアラビア半島の将来』アジア経済研究所。
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じゅん

Author:じゅん
中東経済、企業金融が専門の研究者。UAE・アブダビから帰国しました。
Researcher:Middle Eastern Economy, Financial Development, and Islamic Finance
باحث: الاقتصاد في الشرق الأوسط، التنمية المالية، والتمويل الإسلامي.

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