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UAE:2030年の経済・社会ビジョンとその進展状況

はじめに:本報告の目的


  • UAE経済をリードするアブダビ首長国は、現在「アブダビ経済ビジョン2030(Abu Dhabi Economic Vision 2030)」と「プラン・アブダビ2030(Plan Abu Dhabi 2030)」という2つの長期国家目標を掲げて取り組んでいる。石油依存経済と人口問題を抱えるアブダビの経済・社会的課題について解説。
  • ドバイの開発戦略と比較。
  • 2つの視点:①市場への政府介入の是非と②開発計画のファイナンスの視点

<目次>
→2.アブダビ首長国の開発戦略とその特徴(後日アップします)
→3.UAE経済開発の課題(後日アップします)
→まとめ(後日アップします)


(本内容は下記の夏期公開講座で報告予定です

2016年アジア経済研究所夏期公開講座(東京)
コース7 中東の地域大国が描く将来像
内容中東地域は,各地で続く軍事紛争による情勢不安、および石油価格の下落で顕在化した経済の悪化によって先行き不透明感が高まっています。それに対し、地域主要国の政権は、政治基盤を固め、経済開発を推進することで、国内の安定と発展を図り、また地域大国として主導権を発揮しようとしています。本コースでは、エジプト、トルコ、UAE、サウジアラビアの4カ国を取り上げ、政治・経済の動向と各国の描く将来像を解説します。
開催日時2016年8月26日 (金曜) 13時30分~17時00分 
会場ジェトロ本部 5階 ABCD会議室(東京都港区赤坂1-12-32アーク森ビル5階)

対UAE直接投資動向

■UAE向け対内FDIは主に、英国(対内FDIストック総額比13.2%)、インド(同5.8%)、フランス(同5.6%)、日本(同5.5%)、米国(同4.2%)から。不動産(同26.6%)、金融(同21.8%)、小売(21.5%)が主(2012年、UAE統計局資料)。
■2007年の対UAE投資186億ドルの内訳:英国45億、日本38億、インド20億、米国11.4億に次いでイランは7.6億ドル(総額の4%)(坂梨[2008])。

UAEの直接投資動向(フロー、単位:100万ドル)
図6
(出所) UNCTAD database より報告者作成。

UAEの対イラン貿易

■2000年以降、UAEのイラン向け輸出が増加。2014年には輸出総額の9.7%まで拡大。 自動車、電気製品、ガソリンなどを輸出。再輸出先としても重要。
■イランからの輸入は、ほぼ横ばい。食品、建築資材、石油化学製品、カーペット、ピスタチオ、陶器、 農産物など。

UAEの対イラン貿易額の推移(2000-14年)
図5
(注)輸出額はFOB、輸入額はCIF基準。
(出所) UNCTAD database より報告者作成。

UAE-イラン経済関係を見るための3つの視点;貿易関係

■イランの輸出相手国については、2014年にはUAEが1,249(100万ドル)で8位。上位国は、中国、インド、トルコ、日本、韓国、パキスタン、シリア。 UAEからの輸入は32,188 (100万ドル)で1位。UAEからの輸入依存は2003年以降変わらず。

UAEの輸出相手国と輸出額(FOBベース)の推移(2000-14年)
                                                             (単位:100万ドル)
図4
(注)本表の輸出額は、商品輸出のみを対象としている。
(出所)IMF, Direction of Trade by Country より報告者作成。


■イラン税関資料によると、イランの対UAE貿易依存度は高い。2014年の輸出総額(非石油部門のみ)に占めるUAEの構成比は11.0%、輸入総額の23.2%を占める。
■UAEの再輸出・・・2013年には輸出総額2,335億ドル(うち石油輸出1294億ドル)に加え、再輸出が1,407億ドル。そのうち20%程度がイラン向け再輸出。

湾岸アラブ諸国とイランの経済見通し

■石油価格が安定化する中で、楽観的なイランとUAE経済の見通し?
■2020年のGDP成長率予測は、イラン4.4%、UAE3.8%。
図3
■世銀予測では、制裁が解除されればイランの実質GDP成長率は5.1%(2016年)、5.5%(2017年)。
■イランは凍結された海外資産が1,070億ドルあり、制裁が解除されればすぐに290億ドル凍結解除される。

UAEとイランの経済規模は大阪府と同じくらい


湾岸アラブ諸国とイラン経済をマクロデータ(2013年)から比較してみる。

■2013年時点ではUAEとイランの経済規模が接近。2012-13年にイランのGDPが減少。
■イランの名目GDPは4639億ドル(2010年)→5644億(2011年)→5831億(2012年)→3803億(2013年)(2013年)
イランUAEサウジアラビアクウェートバハレーンカタルオマーン
名目GDP
(10億ドル)
380.3387.2744.3175.832.9201.977.0
名目GDP/人
(ドル)
4,94142,87524,81645,20226,70198,71021,424
インフレ率
(%)
34.71.13.52.73.33.10.3
投資
(対GDP、%)
32.123.226.214.117.0NA28.0
貯蓄
(対GDP、%)
39.141.644.456.624.759.534.6
失業率
(%)
10.4NA5.62.14.4NANA
人口
(100万人)
77.89.030.03.91.22.03.6
経常収支
(対GDP、%)
3.818.418.241.27.830.96.6
(注)イラン中央銀行の発表によると、2013年の名目GDPは9,343兆リヤル(年平均レート換算で4,329億ドル)。
   政府統計と国際機関統計に違いがあることに留意が必要である。
(出所)IMF, World Economic Outlook Database より報告者作成。

■IMFの「World Economic Outlook Database, October 2013」によれば、湾岸諸国の失業率は中東諸国の中では低い。2014年の失業率推計値は、バハレーン3.7%、クウェートは2.1%である。アブダビの経済開発省の2014年1月の発表で、2012年のアブダビの失業率は2011年の2.8%から増加し3.2%と報告した 。
■イメージとしてだが、UAEとイランの2013年の名目GDPは、2010年の大阪府の名目GDP3690億ドルとほぼ同規模。
■奇しくもUAEの人口は、大阪府の人口880万人と同じくらい。イランの人口は東日本の人口(7500万人)よりやや大きいくらい。

アラブ首長国連邦の対イラン経済関係と今後の展望

本報告の目的
■アラブ首長国連邦(以下、UAE)を対象に、イランとの経済関係の変化の状況。他の湾岸アラブ諸国との比較。
■企業部門や金融部門はどのように対応しつつあるか。
■「開発金融」の視点から解説。

目次
1.はじめに:現代UAE-イラン経済関係の素地
2.UAE-イラン経済関係を見るための3つの視点
 ①貿易関係
 ②直接投資動向
 ③労働者送金
3.UAE企業部門の対応
 ①湾岸アラブ諸国企業を中心とした国際資金移動
 ②UAE企業の対イランビジネス事例
4.おわりに:考察と今後の展望

[産業]非石油産業:ドバイの産業の多角化とフリーゾーン戦略

1950年代以降のドバイの非石油産業に係る巨大インフラ計画を整理中。

■1950年代 ドバイのクリーク浚渫・拡張工事
■1960年代 ラシード港、ドバイ空港建設
■1975年 ドバイ・アルミニウム社(DUBAL)設立
■1970年代 ジュベルアリ港(1983年完成)とフリーゾーン(1985年開設)建設
■1985年 エミレーツ航空設立
■1990年年代 エアポート・フリーゾーン、インターネット・シティ、メディア・シティ、国際金融センター設立、、、

【参考文献】細井長[2012]『アラブ首長国連邦(UAE)を知るための60章』明石書店

[産業]石油産業:UAE経済の中心

■UAE経済の約3割を占める。
■石油生産量:371万バレル/日量(2014年、世界生産量の4.0%、以下2015年版BP統計)。 …うち約9割がアブダビ。
■石油確認埋蔵量:978億バレル(同年、世界シェアの5.8%)。…うち約9割がアブダビ。
■天然ガス生産量:578億㎥(世界シェア1.7%) …UAE国内消費693億㎥ 。カタルから輸入(2007年以降、「ドルフィン計画」)
■天然ガス確認埋蔵量:6.1兆㎥(世界シェア3.3%)

[UAE]それぞれの産業について目次

せっかく[UAE]アブダビとドバイでUAEのGDPの約9割-経済の産業構造でUAEの主要産業について触れたので、いくつかの産業をピックアップして概観したい。

(1)石油産業:UAE経済の中心
(2)非石油産業:ドバイの産業の多角化とフリーゾーン戦略
■不動産・ビジネスサービス業
■卸売・小売・修理サービス業
■運輸・倉庫・通信業
■建設業
■製造業
■金融業
■電力・ガス・水産業
■社会・個人サービス業
■観光産業:近年のホテル産業の動向とアブダビの文化的観光事業

項目はこのようなところで、整理しながら加筆する。
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こんな人が書いてます

じゅん

Author:じゅん
中東経済、企業金融が専門の研究者。UAE・アブダビから帰国しました。
Researcher:Middle Eastern Economy, Financial Development, and Islamic Finance
باحث: الاقتصاد في الشرق الأوسط، التنمية المالية، والتمويل الإسلامي.

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